9月8日の記事

艸木

2024年09月08日 10:55



那覇市の住宅地で庭のお手入れをしてきました。
長いこと手つかずで、お客さまも自ら頑張ってお手入れをしようと試みるも「大変すぎてどうしてよいのかわからない。」というご相談でした。
枝葉をかき分けないと進めない状況でしたが、手つかずだったことが幸いして微生物や植物を含めた庭の状況としては概ね良好でした。

直射日光が地面を照り付けるような剪定をしてしまうと、微生物も減り、そのことで植物の元気も低下していくと考えているので、庭が樹冠で覆われている状態を維持しつつ、人が歩きやすいようにすると同時に、適度な風通しを催して、土の中のいきもの達や植物が呼吸をしやすいようにして庭の健康を維持していくことをお話しすると、お客さまも喜んでくださり仕事をさせていただくことになりました。

余談ですが、直射日光が地面を照り付けるような剪定をして土をむき出しにすると砂漠化を防止するかのようにすぐに雑草が生えてきます。土のコンディションが悪いとイネ科の強い雑草が生えてきたりするので、雑草はその土地の状況を知らせてくれる大事な存在です。





作業後の写真です。
落葉はそのままにします。
山の中の香りがする庭です。
作業中もたくさんの種類の鳥が庭にやってきました。




作業後、お客さまに質問をされたことを書いておきます。
Q 落葉はきれいに掃除した方がいいですか?
A 掃除して土をむき出しにすると、微生物が減り、植物も弱りますので落ち葉が地面を適度に覆っている状態を維持することで庭の健康を保っていきましょう。

Q 起伏の多い庭なので歩きやすくするために、たいらにしてもいいですか?
A 起伏があることで地上地下ともに空気と水の動きが出ます。いわば大地が呼吸しやすい状況となりますので平らにはしないで起伏を大事にしましょう。

多くの方々が落葉をきれいに掃除して土をむき出しにして、歩きやすさを優先するあまり起伏をなくして平らにしてしまいます。
これらは土の中のいきもの達や植物、自然、大地の呼吸にとっては痛めつけられることとなります。
人も、いきもの達も、自然もみんながよかったねと言い合える庭をつくっていきましょう!




お客さまが、オオゴマダラが大好きなのでホウライカガミを植えたいとおっしゃっていました。
この庭にピッタリだなぁと思い嬉しくなりました。
庭って持ち主の好みが出ます。
トロピカルな雰囲気がお好きな方は樹木の合間に観葉植物を植えたり、ヤシを増やしたりしても楽しいでしょうし、
楚々とした雰囲気にしたいなら、ナガミボチョウジやノシランなど日陰でも花を咲かせたり、実をつけてくれるような植物を植えるのもよいかと思います。

コンクリートに囲まれた住宅地の中に、山の香りがする庭が残っていて嬉しくなりました。
こういう庭や緑地、どんどん増やしていくぞー!えいえいおー!