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2020年08月02日

うるま市 Ⅰ邸の庭

うるま市 Ⅰ邸の庭

うるま市Ⅰ邸の庭です。
「日照不足で芝生の育ちが悪い部分をなんとかしてほしい」ということでのお庭の改修工事です。
濡縁で夜空を眺めながら杯を傾けたり、夕涼みをしたりと、風流な過ごし方をされるお施主様でしたので、庭を眺めながらボーっと過ごしていただけるようにと思い手がけさせていただきました。

うるま市 Ⅰ邸の庭

Ⅰ邸の庭は、見て楽しむ庭としてつくらせていただきましたが、いったい、見て楽しむとはどういうことなのかということなのでしょう。
寺院の枯山水庭園のような悟りをテーマとした庭や品のある格調高い庭を見て楽しむとなれば、凡俗な私にはしゃんと背筋が伸びて真面目な顔をしていかにも私はわかってます風な感じで見てしまいがちになり、自らを型にはめるような気になってしまいます。それはそれでの楽しみ方なのでしょうが、Ⅰ邸の庭は住まいの庭ですから、理屈をこねたり難しいことを考えずにあっけらかんと眺めていただける庭にしました。
美しい景色を目にしたとき、なんだかわからないけど心の底から「いいなぁ」と思えるでしょう。
美しい景色は大自然がつくったものですから到底それには及びませんが、そんな感じにしたかったのです。



うるま市 Ⅰ邸の庭

いろいろな見方ができるようにつくりましたが、そのうちのふたつのお話しをします。
芝を陸地と見立てれば、石張り部分は海となり、据えた石は雲のように見えるでしょうし、
芝を海と見れば、石張り部分は砂浜やリーフとなり、据えた石は島々を想像させるかもしれません。
あまり、思考を働かせては心の底から庭を楽しめなくなってしまいますので説明はこれでおしまい。



うるま市 Ⅰ邸の庭

人間って常に何かを思い考えているもので、それが自分の本心(心の底)を覆い隠してしまうのだと思います。
美しい景色を見て「あぁ、いいなぁ」と思っているときって、他に何も思い考えていないものです。
そのとき、心や頭の中の波風がおさまり、心が空っぽで静かで穏やかな気持ちになると自分の心の底、本心が見えてくるのではないでしょうか。
日々の暮らしのなかで美しい景色を見るために遠くまで出かける時間というのはなかなかつくれないものです。
だから、大自然がつくり出した景色にはかなわないけれど、日々の暮らしの中、間近に「いいなぁ」と思わせてくれる庭があることは、とてもいいものだと思うのです。


うるま市 Ⅰ邸の庭

お施主様がお送りくださった夜の庭の写真です。

うるま市 Ⅰ邸の庭

ソーラー照明をネットで取り寄せ増設されたとのことで、リビングからの眺めも楽しんでくださっているようです。








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Posted by 艸木 at 10:41│Comments(0)作品集
 
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